いまなら備長炭の炭焼き職人になれる!

炭焼き職人のイメージ

 

 

2017年12月の日経新聞の記事に「硬さ追求1000度の闘い・紀州備長炭作り・ここに技あり・和歌山県みなべ町」というのがありましたので、炭焼き職人のイメージの参考になると思います。以下文面抜粋。

 

 

「ゴーッ。和歌山県みなべ町の山中の炭焼き小屋で、紀州備長炭の窯出しが始まった。焚き口が全開され、大きな音を立てて空気が一気に流れ込む。1000度を超える炎でオレンジ色に染まった炭を、この道24年の原正昭さんが眼光鋭くのぞき込んだ。赤っぽいのはまだ。赤から金に変わったときがええ時分。金が白になれば焦らなあかん。見極めを付けて、長さ約5メートルの熊手で手際よくかき出す。地面に落ちると、キーン、キーンと硬い金属音が響き渡った。」

 

 

木炭には黒炭と白炭があるが、紀州備長炭は白炭で、生産量が多い黒炭より火持ちが良く、火力が安定してムラなく焼けるので、焼鳥店やウナギ店などで重宝される。みなべ町や同県田辺市、日高川町を中心に生産。白炭の約3分の1を占め、高知と並ぶ生産量を誇る。

 

 

1回の炭作りにかかる日数は窯の大きさなどで異なり、原正昭さんの窯では5日から8日。県木のウバメガシを主とする原木を窯の中に並べるのに半日。窯焚きに2~3日。焚き口をほぼ塞いで蒸し焼きにして、炭化させるのに3~4日かかる。

 

 

黒炭ならこの後、火を消してから取り出すが、白炭では「練らし」と呼ぶ次工程が肝心。1日ほどかけて焚き口を徐々に開け、窯の中に空気を入れ、温度を上げていく。高温によって樹脂成分を落としきることで硬質の炭ができる。窯の中は目視で確認できないので「自分の感覚だけが頼り」と原さん。

 

 

窯出しの時機は肌で感じる熱や炎の音が決め手で最後まで気が抜けない。「木切り3年、窯作り10年、炭焼き一生」といわれる。約6千人いた職人は、180人ほどに減ったという。というような文面です。職人気質らしい雰囲気が伝わってきます。